医受験 合格する人・しない人 vol.3

学力向上の秘訣は 知への憧れ

その昔、医学部受験には“多様性”がありました。さまざまな偏差値の大学に、表・裏含めて“多様な入学手段”がありました。学力的にそれほど上位にいなくても、対策(という名の小手先のテクニック)によって滑り込むことのできる医学部もありました。(医系専門予備校の多くが「私立専門」を謳っているのはそういう古い時代の負の遺産です。)しかし、いまは、全く違います。国公立私立を問わず、学力・知力ピラミッドの最上位集団に入らなければ、医学部には入れません。獣医学部も同様です。

 

教 室 長 瀬 戸 雅 美
教 室 長 瀬 戸 雅 美

 勉強ができるようになるには、勉強をすればよい。その点、エコール麹町メディカルの塾生には、方法論、指導者、仲間・ライバルといった環境がすべて揃っています。大概の人はそれぞれのペースで着実に成績が伸びます。一方で「伸び悩む」人がいます。確実に勉強ができるようなるには、勉強する以外に、何をどうすればよいでしょうか?

 必要なのは、まず、頭がよくなりたい・知的に優れた人になりたいと強く思うことです。自分などとは格段にレベルの高い、頭のよい人に憧れて、少しでもそこに近づけるよう、敬意をもって、教えを乞うこと。頭のよい人を真似ること。(学ぶとは、真似ぶから転じたともいわれています。)


 スタート時の学力が壊滅的だった受験生でも ― 例えば、高校は卒業こそしたけれど全国模試偏差値20台でゼロからスタートした人/運動ばかりで脳が筋肉化していた人/小学生でも間違えないような日本語間違いを繰り返していた人が、急成長して、1年、2年で偏差値68オーバーの医学部・獣医学部に合格しています。彼らは、もちろん勉強しました。しかし、その勉強の原動力となり、学力向上・成績進捗の勢いとなったのが「知への憧れ」でした。彼らより優れた身近な知者である私たちの後ろを、まるでカルガモの子どものようについてまわり、「自分の馬鹿さ加減が恥ずかしい」「先生、インテリってどうやったらなれる?」「頭のよい人が読む本、知らないと恥ずかしい映画や音楽を教えて」「知的にみえるメガネをかける!」最後のひとつはちょっと笑えますが、そんな(受験勉強には直接関係ないことを質問しまくりながら)結果として、学力が急成長していったのです。
 一方、出逢ったときの成績がまずまずだったのに、最終的に思ったより伸びなかったなあという人もいます。この手の人の行動原理は「受験に直接的に役立つか否か?」だけ。本人(または保護者)は、“無駄”を徹底排除しているつもりです。しかし、情報・知識・経験の正しい取捨選択は、所詮、(まだ合格したことのない)受験生レベルには不可能なので、無駄を捨てたつもりが大事なものも同時に失っていきます。知的にせこい人、結局、損しています。だからこそ、我々(指導者)が存在し、受験生に代わって直接・間接に役立つことを推奨/弊害となることを排除していくのです。しかしながら、この手の人は、知的に優れている(はずの)指導者に耳を貸さず、自己判断します。彼らは、あらゆる“無駄”を排除しているので、この文章すら読んでいない可能性も高いので、「変わる」きっかけすら失います。自分は頭がいいんだと思いこんでいる人の、恐ろしさです。


 自分の無知を知って恥じましょう。謙虚になりましょう。しかし、ただ謙虚なままにじっとしていることはある種の怠慢です。知者に憧れ、近づくためには何でもしましょう。知に貪欲になりましょう。さすれば、合格は、すっと手に入るものです。