医受験合格する人・しない人 vol.4

「俺、バカだから…」は 甘えの態度、外面的にも 「できる人」の振舞いを真似よ。

教室長   瀬 戸 雅 美
教室長 瀬 戸 雅 美

 先生に質問をしている塾生、とくに若い塾生の態度と言葉づかいに驚くことがあります。
「あなた、バラエティ番組の笑い屋さんですか?」というレベルの大きな笑い声。もちろん先生が漫才をやっているわけではありません。緊張を緩めるために多少の冗談を言ったり、励ましのために少しおどけてみせたりという程度。しかし、そこには、(男子なら)“バカ笑い”、(女子なら)“だってラッキョウが転がるんですもの~”的笑いが延々と続きます。「笑った分だけ、覚えたことが抜けていくよ」と声をかけずにはいられません。
 そして言葉づかい。長年この仕事をしてきたので、年長者の方や同世代に比べれば、若者のリアルな日常に接することが多く、その言葉づかいには寛容なほうです。しかし―「え~、わかんな~い」「へ~、先生あたまイイじゃん!」「え、マジっすか?無理っす」―背筋の凍る言葉のオンパレードです。普段、教室長としての個人面談の際には、私が圧迫しているせいなのか、彼らはとてもシリアスな表情と緊張したふうな言葉づかいでいるため、驚きはさらに一層大きくなります。


 さて、こうした態度は先生たちをバカにしているのかといえばそうではなく、むしろ心から慕っている様子です。おそらく「~っす」は敬語のつもり、「あたまイイじゃん」は最大級の敬意、「わかんな~い」はきっと照れ隠しなのでしょう。(アタマガイタイ…)ならばそれでいいじゃないか?好きな先生の教科は成績が伸びると言うし?
 確かに、小学生、中学生まではそれでいいでしょう。その後も、高校の定期考査ぐらいまでは、先生と生徒で共有した楽しい瞬間・笑いの数に比例して学力成績がアップするかもしれません。
 しかし!大学受験はそんなに甘くない。冒頭のような、緊張感のない、緩い空気をつくっているのは、若い受験生たちの「甘え」です。親に甘える幼児的な態度、他者への(過剰な)依存心です。


 高い学力を求められる医学部・獣医学部に、ゼロベースからのスタートで“短期合格”しようと思ったら、あははと楽しいだけで済むわけがない。とくに、「一度教わったことは、何度でも繰り返して必ず自分のものにせよ」という段階では、厳しさと無縁ではいられません。繰り返しの復習自習を課し、毎夜復習質問の機会を設け、毎週の復習テストを課し、翌月に再復習テストを課し-おのずから、学習カリキュラム・スケジュールは、この上なく厳しいものになります。これが実行できない人には、厳しく実行を命じます。とても辛いプロセスです。頑張っているのに伸びない時期もあれば、頑張れないひともいます。
 結果だけでなくプロセスも大事だというのはその通りです。私たち人間は運命に翻弄される存在です。すべてが思い通りに進むことなどありません。しかしながら、たかだが大学受験レベルにおいては、しかるべきプロセスにはしかるべき結果がついてくるというのが真実です。結果がでないひとは、努力が足りないか、やり方がまちがっているか、やっていないかのいずれかなのです。


 若き甘えん坊の受験生諸君、そして、若くなくても成績が思ったように伸びていない受験生は、今一度、改心・覚悟ください。あなたに医学部受験科目の高い学力があるならば、性格的にどれだけ幼稚でもぶっ飛んでいても構いませんが、学力が不足しているならば、大人になるしか道はありません。まともな大人受験生、そして、年齢は若くても学力がどんどん伸びていく受験生は、もれなく、講師にタメ口はきかないし、笑い方も相応に知的なものです。