受験生の「こころに効く」音楽

■ Cliche(クリシェ) 大貫妙子

 今年は梅雨明け直後から早くも猛暑となりましたね。
 そこで今回は「音で涼をとる」感覚で、聴くことによって少しでも涼しい気分になれそうな音楽をピックアップしてみました。中学から高校にかけて、大貫妙子のアルバムをよく聴いて過ごしたのですが、今回はその中から一枚を紹介します。

 6枚目のアルバムにして、初のフランス録音盤である本作「Cliche」は、全編にフレンチな雰囲気が漂う名盤です。今聴き直しても全く色褪せておらず、非常に完成度の高い上質なポップスと言えます。坂本龍一とフランス人アレンジャー、ジャン・ミュジーの2人によるアレンジは、適度なポップさも持ち合わせていて、シンプルかつ絶妙なバランス。曲順もよく練られていて、1枚通して聴くことで健やかな気持ちになれます。因みにClicheとは、常套句や決まり文句といった少しネガティブな意味のフランス語ですが、音楽用語としては内声にあるメロディ的要素のことを指します。決してありふれたサウンドではないことから、どちらかと言えば後者の意味合いを意図したアルバムタイトルなのかも知れません。真夏の外出時には、少しでも涼しい気分になれる音楽を聴いて乗り切りたいですね。(事務局/音楽講師・道脇)