【合格者の声】30代後半・文系大卒・塾講師からの医学部再受験

2014年度最終合格者 小澤邦寛さん 東邦大学医学部医学科 合格

☆3度目の大学受験 ~医学部を目指す~


 小学校は中学受験対策をしてくれる私立。しかし、中学受験は失敗し公立中学校へ進学。高校受験では滑り止めの私立校へ進学。高校は当時で偏差値57前後の中堅校。高校入学当初は成績がよく頭の良いキャラでしたが、高校2年生以降はほとんど勉強しないキャラへ。


 高3(現役)時は大学名だけで選び、学部ものちのち潰しが利く学部を選択しました。

一浪時も学部は変わらず、大学名だけは少し下げたところも受験し、滑り止めに合格して進学。再受験1回目は自分の関心事から心理学科に選択。ここでも滑り止め校に合格して進学しました。


 そして今回、医学部を目指し再再受験。自分になんとか合格できそうな私立校に狙いを定め、これまでで最も多くいろいろな大学を受験しました。現役、一浪時はあまり学校や塾の先生には相談せず、親が中心となって決めていました。再受験時は自分自身で決め、今回の医学部受験では少人数予備校(エコール麹町メディカル)の本科へ1年間通学しながら予備校の先生に何度も相談し、プロの視点を取り入れた受験ができました。

 

 

◆医学部合格までのステップ

 

●受験スタートの切り方

 「やる!」と決めた12月~2月までは、基本の基本を取り組みやすい問題集を購入して自力で学習を始めました。3月から予備校にて受験に間に合わせるためのプランを立ててもらい、個別指導で集中的に授業を1カ月受けました。
 つまり、最初に受験へ向けて走り始めた自分に酔う気持ちで、とにかく受験勉強に取り掛かり、完璧を目指さず、独力で勉強するとはどういうことかを体験することで、自力での限界や非効率なところを実感し(12月~2月)本当に受験に間に合うのかを考え、効率がよく自分も少し楽に学習できる環境を整えて継続させていきます(3月以降)。

 


●受験計画

【1年間】
 1年間の受験計画は予備校のサクセスプランに沿ったものでした。夏までに受験で求められる論点全範囲を1周し秋以降に再度1周します。冬から直前期にかけてダメ押しのもう1周。合計3周すれば、当たり前に思える論点が多くなりました。


【1カ月】
 1カ月のプランも予備校が熟考したものです。1カ月4週間としたら、3週間は授業等を受けて「走り続ける」時期。最後の1週間は余力があれば復習、疲れていれば(肉体的でも精神的でも)リフレッシュできる期間とします。


【1週間】
 1週間のプランは予備校の授業の予復習を中心として、授業以外の時間をどう使うのかを考えました。自分に無理なく楽に勉強できる場所や時間帯は、朝の予備校での自習でした。
 予備校の授業は日・月休みで火~土は授業が目いっぱいのサイクル(他の予備校の人は例えば日・月休み、火~土は授業と考えてもらえばよい)。平日はできるかぎり早く予備校へ行って(朝7時とか)授業前に自習します。週末も予備校に自習しに行きました。
 自主勉したいけれど授業があってできない、という気持ちを平日に高めて、その気持ちを週末2日間、思う存分解放するイメージです。制約があって自由が利かない時期を経ると、自由にできる時間が与えられたとき、とても有効に且つ幸福感を得ながら活用できると思います。


【1日】
 1日のプランは基本、朝型勉強をよしとするプラン。早寝早起き(23時就寝、6時起床が理想パターン)、朝勉強、午前授業、午後授業、軽めの夜復習というリズムです。休日は、朝勉強、午前ゴールデンタイム復習時間、午後午前中に終わらなかったところのリカバリー時間+もっと勉強できちゃうぞ(自分に酔って自分を褒めながら勉強します)時間、夜は友達や家でリフレッシュする時間。


【夏休み】
 夏休みは春学期の復習と夏期講習内容の予復習が中心。休み期間・夏期講習授業・夏期合宿の3つの期間。夏休み前半に春学期復習をさらっとやります(あまりじっくりやりすぎると時間がかかりすぎて、いつまでたっても終わらないor飽きる・気持ちが萎える危険があります)。夏期講習があるときはその授業の予復習中心です。
 春学期復習・夏期講習復習以外にプラスアルファは基本的に考えません。新しいものに手をつけるのは楽しく、勉強している・差をつけている・できているような気持ちになりますが、それはただの自己満足です。復習すること、できることで学力は伸びます。夏前半で計画通りに復習をこなせねければ、夏後半でリカバリーする、つまりさらっととばした復習をもっと煮詰めます。
 もちろん、夏前半を理想的にこなせたら、夏後半は志望校の過去問を1年ずつ手をつけてみることができるかもしれませんが、それができたとしても大して差はつかないと思います。


【冬休み】
 冬休みは、がっつり過去問と秋の復習を並行します。私は結局、過去問を中心に据えて過去問で取れなかった単元を強化するイメージで、秋の復習や受講授業を選択しました。ただ過去問だけをやっても伸びませんし、復習だけをやっていると過去問に手をつけず入試突入という怖い事態に……。過去問を模試のような気持ちでやって、復習で過去問に向けて向上しているイメージを持つ、ゲームのように考えました。

 

 

●勉強法

 合格を決めたのは、「塾・予備校にひたすら通い続ける」ことと「学習の質をどう高めるか、ゲーム感覚で工夫をしてみる」ことだと思います。


【基礎力】
 基礎力をつけるコツは、生物を例にするなら、『田部の生物をはじめからていねいに』シリーズ(ナガセ)や『山川喜輝の生物が面白いほどわかる本』シリーズ(中経出版)などのテキストを朝音読する勉強法と、暗記カードです。朝音読は、自分が自分に授業をするイメージでやります。朝音読の声がすると、家族も「勉強しているな~」と安心するみたいでした。

 朝音読は、自分がその単元をすべて理解しているつもりで行うのが大切。これを目指す
と、音読する直前に黙読で内容を必死に確かめる自分が出現します。うまく音読がいくとテンションが上がります。
 暗記カードは「自分で一問一答を作る」ことが大切。ただ、写すだけではカード作成中に覚えてしまう効果がなくなります。自分の言葉に翻訳しながらカード作成をすると、出来上がったときには半分くらいはもう暗記しています。


【不得意科目】
 不得意科目は数学でしたが、問題の解き方、解法のプロセスをノートに何度も写しました。このとき、元のノートをできれば閉じますが、わからなくなったらチラ見します。できれば一問まるまる、解法を確認したらノートを閉じて、何も見ないで再現します。公式や他の教科の暗記事項は暗記カードで。
 また、敢えて電車でなくバスでの行き帰りを選択して、ひたすら解説書や問題集を読んでいました。予備校の授業中に怪しかった単元について「早く確認したい、完璧にしたい」気持ちを増幅させてバスのなかで解放するイメージです。

 数学のノートは縦半分に線を引いて、1ページを2ページ分にして使っていました。数学の授業中の式はとても丁寧に細切れの式で表してくれていたので、1ページずつだとすぐにノートが終わってしまうからです。
 また、数学で違う目的で縦に線を引いたパターンもありました。半分よりやや右寄りに縦に線を引いて、左に解法などの本文を書きます。右に、解法を思いつくための発想のきっかけや、何をしているかを文章形式で書く方法です。
 数学は、こういうときにはこの攻め手、というパターンを複数持ち合わせることで
広がりが持てると思います。といっても、私は最後まで数学はできませんでした。それでも合格できました。

 

【暗記法】
 私の暗記方法は、ゴロが載っている参考書を読んでなおかつ自分のオリジナルゴロを作って覚えることでした。『風呂で覚える化学』(教学社)がとても役に立ちました。ゴロは便利だと思います。

 

 

●模試成績

【駿台模試】

  5月模試 英語 56.8 数学 40.0 化学 44.3 生物 49.0 理系四科 45.4

  9月模試

英語 71.0 数学 36.6 化学 33.6 生物 50.2 理系四科 51.5

 この成績でも東邦大学医学部へ合格できました。勝因は、武器の英語と過去問を10年分以上解いたことです。化学は直前期の個別指導でかなり伸ばしたように思います。

 

 

参考書・問題集の上手な選び方・使い方

・英語:Next Stage 英文法・語法問題(桐原書店)

    英語構文詳解(駿台文庫)

・数学:シグマベストこれでわかる数学シリーズ(文英堂)

    10日あればいい 大学入試短期集中ゼミ実践編 数学演習(実教出版)

・化学:大学受験DOシリーズ 無機化学 理論化学(旺文社)

    大学JUKEN新書 有機化学(旺文社)

・生物:生物Ⅰ合格39構 生物Ⅱ合格33構(東進ブックス)

 

 

●志望校情報

 志望校の情報は、第一に予備校の先生との面談、第二に予備校友達との雑談からです。予備校友達との雑談は見栄を張ったり自慢をしなければ、お互いが同志の仲になれます。ただし、噂レベルの入試情報は必ず予備校の先生で確認を取ることが大切です。

 


●予備校の利用法

 予備校の先生を絶対的に信じる、信頼することです。そうすると、先生方も応えてくれます。合格させてくれます。自分の方法がある、と言っている人は落ちます。素直に、謙虚に、愚直に、予備校に「浸かる」のが必勝法です。

 


●センター試験&直前期勉強法

 飽きるほど、各社のマーク模試を受けまくります。秋以降は早い段階でセンター過去問を解きます。意外と、センター過去問は1、2教科なら時間を取られません。
 過去問で出会った問題が、前に受けた模試で出ていて悔しい、という体験を何度もしました。模試は大手予備校の先生方が作っているので当たり前なのですが……。よって、模試は直前期まで使える問題集です。

 


●息抜きと集中力のバランス 

 悩みは周りの同志にに相談します。予備校の友達や家族にも言えないことや愚痴はなんのしがらみもない人(私は行きつけの美容師さん)に話すのも良いでしょう。

 朝型の生活リズム・朝勉強は最強。タイマーで15分刻みに教科を入れ替えて集中すると時間配分などの時間感覚がつきます。

 

 

●ベストな出願パターン

 センター試験は必ず受けましょう。私大入試の1校目は最も簡単なところが良いです。少

しでも多く受けるのがベストですが、最大5日連続に留めましょう。知り合いが受けられるところ全部を受けて10日連チャンが普通とか言っていましたが、結果は芳しくなかったようです。前半期に1校でも1次合格が出ていると波に乗れ、自分を肯定できます。

 

 

試験本番

 

 試験開始や休憩時間には、まじめに勉強する人もいれば、おしゃべりしたりタバコを吸いに行く人もいますが、試験会場でこれまでを思い出し「あれだけやったからなぁ~」と思えたら勝ちです。そう思えるように勉強を積み重ねておく、これが受験勉強そのものだと思います。問題はわからなかったらすぐにとばす、自分が解けないものは他人も解けないと言い聞かせました。しかも実際にそうであることが多いです。

 また、私の隣の人が独り言を言ってうるさかったり、力を入れて消しゴムを使いすぎて答案を破いていました(笑)。

 

 

勉強の質=考えるスイッチをONにする作業を忘れずに

 夏前までのダッシュや学期始めのダッシュなど、始まりのモチベーションが高い時期を利用してスタートダッシュをかけること。

 絶対的な勉強量が必要だけれど、量を追って質が悪いと、悲劇が待っています。その都度、勉強の質は良いのか、自問自答すること。勉強の質とは「考えるスイッチが入っているか」です。特に、復習をしているときに、考えるスイッチが切れていることが多いです。復習はただ眺めているだけでやっている気になりますが、実際に同じ問題を白紙で出されると解けなかったりします。いつでも、自分で自分をテストしてスイッチをチェックすることが大切です。

 あと、過去問をやっていないと話になりません。逆に直前期に過去問をがっつりやることで合格できることがあります。過去問おそるべし。